Precise formula for calculating spot size in optical waveguides and its accuracy

摘要

スポットサイズは導波モードの横方向電界分布の広がり具合を表す基本的パラメータであり,異種導波路形素子間の接続損を見積る場合などに用いられる.従って,これを正確に求めるのは,多数の導波路形素子を含む光集積回路の設計で非常に重要である.そこで本研究では高精度にスポットサイズを求めることを目的とし,導波光の横方向電界分布をガウスビーム波の電界分布で最小2乗法的に最良近似する条件よリスポットサイズを定義した.そして,光導波路内伝搬光の基本モード横方向電界分布をエルミート・ガウス関数で直交関数展開し,その次展開係数が最大となる条件から高精度で数値計算に適した近似式を導出した.本式はフーリエ変換で式の形が変わらず数学的妥当性を有する.更に本研究の近似式を用いると,導波路軸ずれ接続損をガウスビーム波の軸ずれ接続損で最良近似できることも示した.本論文では3層平板導波路のTEモードを例にとり,スポットサイズの定義値に対する近似精度を検討した.本近似式は逐次近似で高精度にスポットサイズを求められるが,実際に逐次近似を行い精度が飛躍的に向上し,従来用いられる式よりも高精度であることを明らかにした.