撮像前に覚えておくべき必須知識

摘要

18F-FDG-PET/CT検査の役割 陽電子放出断層撮像法(positron emission tomography : PET)は,陽電子(ポジトロン)を放出する放射性同位元素で標識した薬剤を被験者 に投与し,体内の電子と対消滅して生じる2本の消滅放射線を同時計数することで,薬剤の分布を断層画像として再構成する技術である. 18F fluorodeoxyglucose (18F-FDG)は，陽電子放出核種である18Fで標識されたグルコースの誘導体であり，18F-FDG-PET検査は18F-FDGを体内に投与し,その分布をPET装置で撮像することで, 腫瘍や炎症などの代謝活性の高い組織を検出する方法である.近年のPET装置はCT装置と一体化されており，同時にCT画像も撮影することができる.これにより，PET画像の解剖学的な位置合わせや減弱補正が可能になる.mf-FDG-PET/CT検査は,癌の病期診断,治療効果判定,再発?転移の検出などに広く用いられている.