トランスミッション用トルクセンサ付き軸受ユニットの開発

摘要

最適な油圧量は, 駆動トルクに依存し，トルクが大きい場合には．油圧を高く，トルクが小さい場合には油圧を低く設定する必要がある．したがって．正確なトルク値をリアルタイムに検出し，油圧制御にフィードバック出来れば，最適な油圧量の設定が可能になり，T/Mの効率向上や小型·軽量化に貢献することができる．正確なトルク値は，T/M制御だけでなく，エンジン（以下E／G）制御においても重要な情報であることから，T/M軸やE／Gのクランクシャフトでトルクを測定する取り組みは，これまでにも行われている．しかし，T/MやE／G用のトルクセンサが量産車で実用化された例は無い．NSKでは．T／M用トルクセンサの開発を試み，VM内の軸受にセンサを取付け実験段階ではあるが高精度なトルク測定を実現した．本報では，T/M卜ルク測定に関するこれまでの取り組みと今回開発した軸受一体型トルクセンサの特徴と性能について紹介する．