優しい知性は牙を隠す

摘要

ご存じのように、ランボルギーニは現在、フォルクスワーゲン·グループの傘下に収まっている。イタリアの名門スポーツカー·メーカーが、ドイツの巨大自動車コンツェルンに飲み込まれてしまうことに、少なからず嫌悪感のようなものを抱いた方もいただろう。「企業買収」という言葉に対するイメージがあまりよろしくないことも影響していると思うが、何も悪いことばかりではない。小さくても魅力的な自動車メーカーを、末永く存続させるために、あるいは最新の技術が利用できるようにするためには、きわめて有効な手段のひとつとも言える。ランボルギーニはその成功例のひとつである。アウディとの協力関係がスタートして、ランボルギーニはいい意味で現代のクルマへと生まれ変わり、いまではさらにその先へ行こうとしている。ガヤルドの後継車として誕生したウラカンは、ランボルギーニが今後進む道を示唆するニューモデルなのだ。