転がり軸受における新しいCAE解析技術について

摘要

CAEの最大の利点は実際にものを製作しなくても，評価できることにある．すなわち，設計した仮想モデルへ考えられるいろいろな条件（荷重，温度，圧力，回転速度など）を入力すれば，どこがどのような変形をし，どれほど応力が発生するのかなどを机上で見て判断（=評価）できるということである．近年の市場要求の高度化により，これまでのような製品単体解析では十分な結果が得られなくなってきており，このため詳細モデル化の必要性が出てきている．今回ここで紹介する解析事例は，製品単体の単純な静的解析ではなく，製品が組込まれた状態（アッセンブリ状態）や動的な状態をシミュレーションすることで，より実際に近い解析を目指したものである．