第二世代開放型PET 「Single-Ring OpenPET」のモンテカルロシミュレーションによるDOI検出器を用いた実装の検討

摘要

放射線医学総合研究所では，物理的な開放空間を持ちPET測定中に患者にアクセスすることが容易な新 しいPET装置としてOpenPETの開発を進めている.初期アイディアである2つのリングによって構成した 開放型PET 「Dual-Ring OpenPETjは，開放空間を含めた広い範囲を撮影することが可能である.一方， OpenPETによる粒子線治療中の線量分布確認などの目的では，広い視野よりもむしろ視野を照射野周辺に 集中させ，高い感度を実現することが望ましい.そこで，本研究では，1つの検出器リングによって必要な 開放空間を確保しつつ，さらに効率よく感度を高めることが可能な第二世代開放型PET rsingle-Ring OpenPE 丁」の提案を行った.提案するジオメトリをブロック検出器により実装した場合，楕円リングをず らしながら並べた形となるため，位置に依存した空間分解能の劣化が懸念されたが，深さ方向の情報を得 ることが可能なDOI検出器を用いることで，視野内で均一な空間分解能を実現可能なことをモンテカルロ シミュレ一シヨンにより示した.