特集/超音波による組織性状診断の最先端 - 理論と実際-

摘要

一般に対象の形態·機能·材質を調べることで,その状態を把握できるのと同じで,医療診断においても,生体の形態·機能の情報に加えて,材質に相当する組織性状の情報を得ることが重要となる.組織性状診断(Tissue Characterization)は組成や微細構造などによる組織の質的な違い,すなわち組織性状に閲する情報を得るもので,形態や機能の異常が顕在化する前の組織や細胞レベルでの病変を敏感に反映するため,疾病の早期診断や,鑑別診断への利用が期待されている.