当院における顔面神経麻痺に対するリハビリテーションの効果

摘要

当院の顔面神経麻痺に対するリハビリテーション（以下リハ）は、ENoG 20%未満である重度の顔面神経麻痺患者を対象に、顔面神経麻痺の後遺症を予防する目的で実施している。顔面拘縮の予防に対しては、発症初期より顔面筋マッサージ· ホットバックを指導している。病的共同運動の予防に対しては、発症初期からの日常生活指導や眼瞼挙筋による開險運動指導と、表情運動出現時期から、視覚や触覚を用いたフィードバック（以下フィードバック療法）を指導している。第31回本研究会では、顔面神経麻痺に対するリハ効果について、2例のリハ非実施例とリハ実施群の比較を報告した。今回は、発症1年の時点でリハの頻度や内容について調査し、表情筋の随意運動や後遺症の程度との関係を検討し、当院における顔面神経麻痺に対するリハの効果を検討した。