最良パンクチャド畳込み符号の効率的な構成法

摘要

本論文では，任意のパンクチャド畳込み符号に対して等しい重み分布をもつ等価な高符号化率の畳込み符号が存在することに基づき，最良の等価符号より最良パンクチャド畳込み符号を導出する方法を提案する．最良パンクチャド畳込み符号を導出するためには，符号器の生成行列と消去されるビットを指定する消去行列のすべての組合せに対して探索を行わなければならず，拘束長及び符号化率の増加に従い候補数が著しく増大した場合は探索が困難となる．提案法では，等価符号とその部分符号全体からなる木を考え，この木を走査することで探索を行う．これにより性能の劣る部分符号を含む等価符号の集合を棄却することができ，重み分布を計算する符号数を大幅に削減することが可能となる．本探索法が従来の方法に比べ探索時間を著しく短縮できることを示し，符号化率R=(n-1)/n, (n=3,4,…,10)の新たな最良パンクチャド畳込み符号を示す．