将来無線アクセス·モバイル光ネットワークにおけるアンライセンスバンドアクセス権制御方式

摘要

モバイルトラヒックの急速な増大に対応し，無線LANシステムをはじめとするアンライセンスバンドの活用が注目されている．無線LANシステムはCSMA/CAに基づくアクセスを用いるため，無線LANと共存しつつアンライセンスバンドを活用するためには，隠れ端末問題によるスループット低下が問題となる．2020年以降の将来の無線アクセスシステムでは，増大するモバイルトラヒックにより隠れ端末問題の影響はより深刻なものとなっていることが予想される．これまで，隠れ端末問題の軽減のためライセンスバンドアクセスのサポートにより，受信権取得を可能にすることで隠れ端末問題を軽減できることを提案してきた．本稿では，従来の送信権による通信に受信権による通信を併用することを提案し，送信側と受信側それぞれで生じる隠れ端末問題の影響に対し，有利となる方のアクセス権が有効に動作することを計算機シミュレーションにより示す．