成功率管理型探索における複数回クエリによるトラフィック低減法

摘要

一般に、ユーザが探索を行う際には、探索時間および成功率に関して個人ごとに要求が存在する。 それに対し、ホップ数などによる探索トラヒックや成功率の制御方式、一箇所ずつ探索を行う逐次探索方式、flooding方式、などの従来方式では、探索に用いる情報が各ノードで無記憶の場合には、探索時間を考慮した探索トラヒックの効果的な低減を実現できない。 そこで本稿では、クエリパケットに与えられたエネルギーと分岐率の二つのパラメータに従って、各ノードで自律的に制御を行うことにより探索範囲を制御可能な新しい探索手法において、探索時間要求に余裕がある探索を想定し、複数回のクエリ投入による効率的な探索トラヒック低減方式を提案し、パラメータの設定指針及び提案方式の性能について評価する。さらに、代表的な探索方式と特性比較を行い、提案方式の有効性を示した。