電波吸収体による無指向性アンテナ間のアイソレーション向上に関する解析的検討

摘要

本稿では，無指向性送受信アンテナ間に電波吸収体を配置することにより，無指向性を保ちつつアイソレーションを向上する手法に関して解析的に検討した．ここで，無指向性アンテナとして半波長ダイポールアンテナを用いた．無指向性を保ちつつ高アイソレーションを満たす条件を求めたところ，アンテナ間の距離を一波長（35.3mm），電波吸収体の寸法を27.5×42mmとしたときに，電波吸収体非配置に比べアイソレーションは20dB向上し，さらに電波吸収体方向の無指向性からの指向性変化を6dB以内に抑制できることを確認した．