積層マイクロリング共振器フィルタのリングコアへの紫外線照射による中心波長高精度トリミング

摘要

積層マイクロリング共振器フィルタはその機能性，小型，高密度集積化の可能性などから有望なAdd/Drop波長フィルタである．しかしながら，製作誤差によって中心波長が設計値からずれる問題があった．そこで本研究では，デバイス製作後にTa{sub}2O{sub}5-SiO{sub}2 (Ta{sub}2O{sub}5 30mol％)をコア材料に用いたリング共振器に紫外線を直接照射し，リングコアの等価屈折率を変化させることによる中心波長のトリミング技術を開発した．リング共振器への紫外線照射により0.48nmの中心波長シフトを達成し，また，トリミング前に水素ローデイングを行なうことで最大0.8nmのシフト量を確認し，2400時間以上にゎたって経時変化を抑止することに成功した．さらに，超高屈折率差導波路用コア材料としてSiN に着目し，その紫外線照射による屈折率変化が大きいことを発見したので報告する．