適応的マルチキャストによるトラヒック平滑化の効果

摘要

ライヴ·ストリーミング配信はIP網の有力をサービスである．一方，このサービスの必要帯域幅は大きく，かつ変動するので，ネットワークの輻輳原因となり得る．本稿は，ライヴ·ストリーミング配信が発生するトラヒツクの扱い難さがマルチキャスト技術により低減されることを計算機シミュレーションを用いて示す．アクティヴ·ネットワーク技術に基づくマルチキャスト手法の一つに着目し，同手法がトラヒックの大きさと変動を効果的に削減することを示す．また，トラヒックのバースト性を自己相似性により評価し，同手法がバースト性を平滑化することを示す．これらの結果から，同技術がライヴ·ストリーミング配信に起因する輻輳を防ぐ上で有効と結論できる．