NSI相互運用試験のためのGridARSによるネットワーク資源管理

摘要

NSI （Network Service Interface）はOGFで標準化が進められているネットワークサービスを要求するためのインタフェースであり，2011年3月にそのドラフト第一版がリリースされ，相互運用試験が計画された．我々は，複数クラウド環境で多種資源を管理するフレームワークとしてGridARSを開発している．GridARSを用いたNSI参照実装を開発するにあたり，ポーリングを前提とした手続きによる遅延，ネットワークに特化したNSIインタフェースとの差異が課題となった．本研究では、GridARSにJAX-WS2.0の非同期通信モデルを採用して手続きの高速化を図るとともに，GridARSとNSIのインタフェースを変換するプロキシを開発した．SC11におけるNSI相互運用試験では，我々を含む欧米亜の複数組織による参照実装により，国際的なネットワークテストベッド上でNSIの実現可能性を示すことができた．