CADにおける図形パターンマイニングに関する研究

摘要

本研究では，予備知識を使用せずにCADデータ中から意味要素を抽出するCADデータマイニング技術について提案する。提案手法は，2つの手順に分かれている。1つ目の手順では，CADデータ中に頻出する図形要素間の位置関係を意味要素の候補として抽出する。これらの関係はトポロジーグラフとして表現され，グラフマイニングによって分析される。2つ目の手順では，頻出する同じ位置関係を持つ図形要素集合間でアフィン変換を推定する。アフィン変換が求まらない候補を排除することによって，妥当な意味要素を求める。実験では，提案手法を用いることにより，間取り図から電気シンボルを表す意味要素を，その電気シンボルに関する知識を用いずに抽出することができた。