ドイツ人医学教師着任時の大学東校の学制

摘要

ミュルレル，ホフマン着任当時，大学東校当局は，どのような医学教育を考えていたのであろう．その中に，ドイツ人医学教師をどう受け入れようとしていたのであろうか．プロシャ公使への最初の依頼状に付記されていた条件は，医学生は英語を理解できるから，英語でも教育できる教師を選んでほしいということである．Table 1 ，明治3年閏10月，すなわちミュルレル着任6ヵ月前に，新たに改訂された大学東校規則である．そのすべてを記述する煩雑は避け，とくに気になる部分を紹介した．