乾電池を模したセンサノードによる携帯型電化製品の利用の認識について

摘要

本稿では，乾電池の形状を模したセンサノードのプロトタイプの設計と実装を行う．提案するノードは，通常の乾電池と同様に利用することができ，ノードが挿入されている携帯型電化製品とノード間を流れる電流を観測することで，その電化製品の利用を認識できる．近年，われわれは数多くの電化製品に囲まれて暮らしており，何らかの日常行動を行う際にそれらを利用することが多く，観測された電化製品の利用情報はユーザの行動推定に役立つ．そのため，ユビキタスセンサやウェアブブルセンサを用いて電化製品の利用を直接的もしくは間接的に観測する研究がこれまでに多く行われてきた．本研究で提案するアプローチでは，センサノードを携帯型電化製品の電池ケースに挿入するだけで，その利用を容易に観測することを可能とする．また，本稿では，ノードから得られるセンサデータを用いて，そのノードがどの電化製品に挿入されているかを識別する手法および，電化製品を用いてどのような操作が行われているかを認識する手法を提案する．