D級ZVSインバータと全波整流器を用いた非対称制御DC-DCコンバータの解析

摘要

近年，エネルギー環境問題への関心に伴い，全ての電子機器は小型化，軽量化かつエネルギーを高効率で利用できることが重要となってきている．回路の小型化にあたり，高周波化が進んでいる．高周波数下において高電力変換効率を達成するためにはソフトスイッチングを達成させる必要がある．ソフトスイッチングインバータのひとつとしてD級ZVS インバータが挙げられる［1］．スイッチにかかる電圧が零であるときにスイッチをオンにさせるZVS（Zero-Voltage switching）を達成することにより，スイッチング損失を理論上零とし，高周波数下で高電力変換効率を実現する．本稿では高調波成分及びスイッチの逆並列ダイオードの動作を考慮したD級ZVSインバータと全波整流器を用いた非対称制御DC-DCコンバータの定常解析を行う．［10］，［11］の手法を応用することにより，スイッチング特性の対称性，非対称性に依存しない披形式を導出することが可能である．解析的に導出された波形と回路実験との定量的一致を示すことにより，解析式の妥当性を示す．