サブバンド符号化の分割パターンと量子化器選択の最適化における性能改善

摘要

画像のサブバンド符号化において，画像の2次元周波数領域の分割パターンを可変することで符号化性能を改善させる方式として，最適帯域分割が提案されている．従来手法では信号電力や尖度といったパラメータに基づいて最適帯域分割を決定していたが，特定の符号化レートにおいては符号化性能を改善できないといった問題がある．本研究では，信号電力と尖度それぞれのパラメータによって得られた2種類の分割パターンから，互いの良質な箇所を選択し，最適な分割パターンを再決定する手法を提案する．さらに，先に提案された符号化レートを指定したときの最適な量子化器の組み合わせを求めるアルゴリズムに対して提案手法を適用することで，従来手法の符号化性能の改善を図る．