耐震偽装#12539;姉歯事件を劇で告発

摘要

まずは作者が建築界の事件に敏感に反応して演劇にしてくれたことが嬉しかった。姉歯元一級建築士の耐震偽装問題は、時と共に風化し始めている。しかしその事件に巻き込まれた地元ホテルの社長は莫大な借金と共に今も闘っている。舞台の上ではそんなやり場のない怒りが炸裂する。その批判の矛先は主に総研と県の行政に向けられている。一がそこからはいつしか建築界に限らず、突然我が身に振りかかってくるかも知れない理不尽な恐怖すら感じられた。加害者側を演じるのが全員女性だったりとかユニークな工夫もあり、エンターテイメントとしても十分な見応えがあった。