3次元MW-FDTD並列計算を用いた大規模都市モデルの雷放電電磁界解析

摘要

近年，FDTD （Finite-Difference Time-Domain）法を用いた雷放電電磁界解析が広く行われているが，FDTD法は大規模解析では計算量と使用メモリ増加の問題があり，大規模領域での計算や実際の地形を想定した計算は行われていなかった．そこで我々は，FDTD法の計算量と使用メモリを低減するMoving Window FDTD （MW-FDTD）法の3次元並列討算手法を提案し，地形モデルを用いた大規模雷放電電磁界解析に適用している．本稿では，複数の高層構造物を考慮した都市モデルを用いて，都市部における落雷を想定した大規模雷放電電磁界解析を行い，高層構造物の密度による観測電磁界への影響を明らかにする．