高シート抵抗の金属被覆した不織布を配置したマイクロストリップ線路の伝導ノイズ抑制効果

摘要

プリント配線板のノイズ対策のためのノイズ抑制シートとして，高電気抵抗の不織布が提案されている．本研究では，この高電気抵抗の不織布および連続導体をマイクロストリップ線路上に配置した場合における伝導ノイズ抑制効果に違いが生ずるかどうか，また生じた場合はその原因を考察することを目的とし，IEC62333-2規格を参考に作製したマイクロストリップ線路上に80mm角の不織布および連続導体を配置した場合における入力損失比を比較した．この結果，不織布の繊維の方向と信号線の長手方向を平行および直交した場合の入力損失比に差異が生じることを示した．更に，不織布を配置した場合，0.4から1.5GHzにおいて，連続導体と比較して16％高い損失が得られることを示した．