バッテリレス無線センサネットワークにおける転送待ち時間に基づいた日和見的ルーティングプロトコル

摘要

近年，無線センサネットワークでは太陽光発電などにより電力を獲得するバッテリレス環境を想定して研究がなされている．バッテリレス環境下では，センサノードは充電と放電を繰り返す間欠動作を行う．そのため，データ送信後に中継ノードを決定する日和見的ルーティングプロトコル（OR）が有効である．しかし，従来のORでは充電に要する時間やトラフィック量が考慮されていない．そこで本研究では，充電時間とトラフィックを考慮した転送待ち時間に基づいたルーティングプロトコルを提案する．シミュレーションにより，発電レートの高く転送待ち時間の短いセンサノードの優先順位が高くなることを示した．