成熟社会における日本水環境学会の役割

摘要

日本の社会は大きく変わってきました。高度経済成長下，年間数十万人もの人びとが大都市圏に集まり，次々と住宅，学校，事務所，工場が建てられていった1960年代のあわただしい社会から，オイルショックを経て安定成長に入り，バブル景気とその破綻，それらを経て，いま日本は落ち着いた社会に入ってきています。いまや総人口は減少し，とりわけ社会を支える力となる若年層の著しい減少と，高齢者の増加が続き，社会の活力をどう維持するかが課題になっています。