頭蓋骨の巨大な形質細胞腫を伴った多発性骨髄腫の2例

摘要

1991年に多発性骨髄腫（IgG－chi,stage IIIB）と診断IgG 4，800mg/dl．V－C?P療法，interferone，MP protocol，VAD療法を行ってきたが，治療抵抗性であった．1997年8月には，頭部や鎖骨に隆起性病変を認めるようになった．CT像（Fig． 1）では骨融解と巨大腫瘤による脳の圧排を認めた．放射線療法は20－30％の縮小効果にとどまった．約1カ月後に呼吸不全にて死亡した．生前，腫瘤の大脳圧迫による意識障害，頭蓋内圧亢進症状や痙攣作は明らかでなかった．