波長可変レーザーテラヘルツ放射顕微鏡によるタンデム型太陽電池の個別セル観察

摘要

半導体材料·デバイスにフェムト秒パルスレーザーを照射すると、内部の電界、結晶粒界や欠陥等を反映したテラヘルツ（THz) 波が発生する。この放射 THz 波の振幅のイメージングを行うレーザー THz 放射顕微鏡（LTEM）を用いて、太陽電池の非破壊検査技術の開発を行ってきた。本研究では、励起レーザー波長を赤外から可視領域まで制御可能な、波長可変 LTEM を用いて、高効率太陽電池である 3 接合型太陽電池を観察し、各サブセルの評価が可能であるか検証した。その結果、各サブセルの構造および材料特性を反映したTHz 放射特性および LTEM 像が得られ、本手法が多接合タンデム型太陽電池の評価に有用であることを確認した。