HIMALISセンサネットワークのためのネットワークモビリティ機構

摘要

ネットワークに接続する端末同士の自律的な通信により、人々の生活を豊かにする人間中心サービスの実現が期待されている。このようなサービスでは、複数の端末が人と共に移動しても遠隔の端末と通信を安全に継続できる技術が必要不可欠である。これを実現する手段として、我々は位置情報（ロケータ）の種別や変化に依存しない識別子（ID）を用いた通信方式HIMALISの研究開発を行っている。HIMALISでは、ホストが通信中にロケータを変更しても通信継続が可能で、個々の端末の検索、端末相互の認証機構を提供する。一方で、通信継続に用いるシグナリングトラフィックの集約については未検討である。本稿では、複数のセンサ群を収容するホストがモビリティを行うためのネットワークモビリティ機構について提案し、設計と実装について述べる。