睡眠中にのみ高度房室ブロック（2～3度）出現をみた睡眠時無呼吸症候群の1例

摘要

睡眠時無呼吸症候群（sleep apnea syndrome：SAS）とは，睡眠中に断続的に無呼吸を繰り返し，睡眠が分断され，その結果，夜間の不眠あるいは日中の傾眠などの症状を星する疾患の総称である．無呼吸に伴う低酸素や「断眠」ストレスなどの影響で不整脈，高血圧，心不全，心筋梗塞，脳卒中などの心血管系疾患の合併率が高く，ときに生命予後に関与することもある．とくに長い心停止を伴う徐脈性不整脈では突然死との関連も示唆されている．