セグメント自己適合型テンプレートによる顔検出手法の基本検討

摘要

テンプレート集合とのマッチングより被検査画像中の顔検出を行う手法について考察する．顔部品を含むセグメントに分かれたテンプレートおよび被検査画像双方に対して二次元Harr-like変換の特徴抽出を行い，相関強度とほぼ正面向きの顔検出率および検出正誤率との関係を評価する．特徴量の相関の取り方で，1)絶対値どうし，2)絶対値と方向，3)セグメントの相互位置に自由度を与えた状態で絶対値と方向（自己適合型テンプレート），の3種類の手法の特性を比較した結果，3)の方式では，各人物の顔向き変化に対する許容範囲が拡がり，高い顔検出率を実現できることがわかった．また，この手法は容易に並列アーキテクチャに実装できるので，専用並列プロセッサによる大幅な高速化により動画中の実時間顔検出が可能である．