離散Wavelet変換によるボケ成分を用いた画像認識手法の特性解析

摘要

飯島は視覚パターンが満たすべき基礎方程式を導出し，同方程式を満足するガウス型の空間フィルタ特性によるボケを基礎にしたパターン認識理論を構築した［1］．一方，我々は顔画像を離散ウェーブレット変換(DWT)し，多重解像度成分に分解した上で，個人認識を行うことにより良好な識別精度を得ている．DWTによる分解は上記理論のボケ成分に対応するものと予想されるが，DWTに用いられるMother Waelet関数の複雑さ等の理由から数理的証明はなされていない．本報告では，本手法とガウス型フィルタを基にした飯島理論とを対応させて検討·解析し，特性解析を試みる．加えて，実画像に対する画像認識実験を行って，解析結果との対応を検討する．