GNU Radioを用いたFFT解析による信号検出時間の検討

摘要

自立給電型ワイヤレスセンサの発信周波数の検出を目的とし，GNU Radioを用いたFFT解析にかかる処理時間の定式化とパラメータ導出の検討結果を報告する．自立給電ワイヤレスセンサは電池交換なしに環境発電によって動作するが，回路を極限まで簡素化しているため周波数が安定しない．広帯域から自立給電型ワイヤレスの発信周波数を精度良く検出するために，我々はFFT解析によるEnergy Detectionを検討した．FFT解析によるEnergy Detectionを用いた信号検出アルゴリズムを検討するために，解析する周波数帯やFFTサイズを変化させた際の処理時間の変化を調べることは重要だと考えた．そこでGnu Radioを用いたFFT解析の処理時間を定式化し，実験でその妥当性を確認した．実験の結果，処理時間がFFTサイズに比例して増加しないこと，サンプリング周波数がより支配的であることが明らかになった．