鉄道電気技術者のための鉄道構造物の基礎知識

摘要

高架橋は、鉄道と道路交通の立体化を図ることを主な目的として、鉄道のある一定区間を橋梁で連続させた構造物で、高架化された鉄道のことを高架鉄道と呼んでいる。 高架鉄道は踏切がないため、鉄道と道路の双方の安全運行が確保され、道路交通における渋滞を解消することができるという利点がある。 また、鉄道によって分断された市街地を一体化させることができ、高架下を店舗や駐車場として利用することによって、都市の有効な土地活用にも役立ち、関連事業の拡大にもつなげることができるなど、多くのメリットがある。 こうしたことから、高架橋は特に都市鉄道で用いられているほか、新幹線のような高速鉄道でも列車の安全運行を確保するために高架橋が多用されている（特に山陽新幹線以降に顕著となった）。