ゼロエミッション車の現状と展望（ガソリン）

摘要

一方，1973年の「昭和48年規制」から本格的に始まった自動車の排出ガスの規制は，2002年4月に公表された「中環審第5次答申」で示されたように，平成17年規制まで強化の見込みである．さらに，平成12年規制に合わせて，運輸省（現国土交通省）が「低排出ガス車認定制度」を導入し，規制値よりクリーンな低排出ガス車の定義が行われた．また，本認定制度と2010年燃費基準とを組み合わせた自動車税制のグリーン化が導入され，それらの基準を満たすクリーンな車に対して優遇税制が適用された．この結果，規制レベル以上の排気対策を施した車両への代替促進が一段と加速され始めた．本塙では，これらの規制及び制度の内容とそれらが大気質の改善に及ぼす影響を解説するとともに，当社が2002年1月に公表した「超－低排出ガス車を2003年3月までに市場に80％導入する」ことによる効果について考察する．