聴覚注意を用いたブレインマシンインタフェースに関する基礎検討

摘要

近年，手などを使わず脳活動を外部機器の制御に直接利用するブレイン·マシン·インタフェース（BMI）の研究が盛んに行われている．本研究において我々は，人々が家電製品を使いたいと思う時，その対象に聴覚的注意を向けることから，この聴覚刺激駆動の脳波をBMIに利用できないかと考えた．実験は，実験室と日常生活環境を模したBMIハウスで行い，ランダムに提示される3種類の音刺激のうち1種類のみに注意し，その数を数え上あげるという課題を被験者に課した時の脳波を計測するものである．実験室で行った実験では，ある被験者において注意刺激と非注意刺激の反応に大きな違いが見られた．また，提示する音刺激の種類によって注意刺激に対する反応の現れかたに違いがあることを確認した．