シルクロード重要基幹回線の高信頼性の確保ウズベキスタン共和国におけるTAE (Trans-Asia-Europe)－TAE（上海からベルリンまでの大陸横断OFC幹線）のウズベキスタン共和国のシルクロード経由基幹回線に効果的に運用されている品質管理の手法

摘要

ウズベキスタン共和国は、独立直後から情報電気通信の基幹的な社会インフラを近代化するにあたり、重点的に取り組んできた。 そのTAEプロジェクトは、ウズベキスタン共和国国内のタシュケントーサマルカンドーブハラと、往時のシルクロードを通り抜けていく最重要幹線ルートになっている。 そのため、同幹線ルートの高信頼性を確保するために同国の情報通信庁は、最大限の努力を払ってシステムの確立に努めてきた。 ㈱情報通信総合研究所も関与した、世界銀行による同国の情報通信マスタープランの作成や、日本から2度にわたる円借款供与による電気通信綱の近代化においても、㈱情報通信総合研究所の支援も受けながら、同国情報通信庁は独自に幹線網の高信頼性を確保するためのシステム確立へ向けて積極的に取り組み、大きな成果を得た。 情報通信庁第一次官のイスバサーロフ氏によると、同国の高信頼性を確保するためのシステム確立により、異常集中トラヒックを柔軟に処理する負荷耐力は3桁向上し、年間の障害時間は850分の1に減少させることができた。 この論文は、その対策の鍵となる回線障害率減少施策と、回線障害率減少のメカニズムを解き明かしている。 なお、同国では、情報通信の社会インフラとしての高信頼性を、更に進めるため、NGN (New 009Generation Network)の導入によるe-Government Platformの構築に向けた計画が進んでいる。