部分共振ZVS補助スイッチを用いた直列負荷共振形高周波ZCSインバータ

摘要

誘導加熱用高周波スイッチング電源として直列負荷共据形高周波ZCSインバータの回路トポロジーがいくつか捷案されている．MOSゲートバイポーラパワートランジスタ（IGBT）はターンオフ時にフォール電流とテイル電流によるスイッチング損失が発生するため，ゼロ電流スイッチングパルス転流がゼロ電圧スイッチングパルス転流より優れている．しかしながら，高周波ZCSインバータの出力電力制御はPAM，PFMが主体であって［1］，［2］，定周波PWM機能を有する高周波ZCSインバータに関する報告はほとんど見られない，また，2台の高周波ZCSインバータを用いる場合，二つの出力電圧または出力電流の位相差を変えて走周波で出力電力を制御する方式もあるが，位相差が大きくなると効率が低下するほか，コスト高になる．そこで本報告では，誘導加熱用高周波ソフトスイッチングインバータとして部分共振ZVS補助スイッチを用いた走周波PWM電力制御直列負荷共振形高周波ZCSインバータの一方式を提案している．また本報告では，本回路の動作，回路設計法及び電力制御特性について図説かつ評価検討している。