MUSIC超解像処理の高速化: 画質評価法の提案

摘要

MUSIC（Multiple Signal Classification）を利用したSAR（Synthetic Aperture Radar）画像の超解像処理では，高速でかつ画質が高いことが求められる．この処理は，任意の範囲を選択して実行することができるが，この際に処理領域を小さく分割すると高速化できる．しかし，選択する処理領域の範囲により結果の画像が変わる．このため，適切な処理範囲決定の基準となる画質の評価法が求められる．我々は，模擬画像を使って，正しい散乱点と処理結果の散乱点の相関から画質の評価値を決定する「相関評価値算出法」を提案する．この評価法により，画質と高速性のトレードオフを判断して超解像処理の実行範囲を決定できる見込みを得た．