中国地方における特色ある地域地盤特性例:広島周辺の地盤特性と土砂災害について

摘要

中国地方は本州の西端に位置し，日本海と瀬戸内海に挟まれている。地体構造では西南日本内帯に属し，外帯の四国山地や紀伊山地などと比べると，高度が低く比較的起伏の少ない地形が分布する。中国地方の地形的な特徴として，道後山面と呼ばれる脊梁面と吉備高原面，世羅台地面と呼ばれる中位面，瀬戸内面と呼ばれる低位面の3つの侵食小起伏面を持ち，巨視的には階段状の地形を呈することが知られている。