MRIを用いた断層面における電気特性の境界値推定および内部分布再構成

摘要

生体組織の電気特性（導電率と誘電率）の情報は癌部位の診断等に有用であることから，MRIで計測された生体内部の水平磁場から電気特性を推定するMagnetic Resonance Electrical Properties Tomography（MREPT）が近年盛んに研究されている．本技術報告では，複素解析における積分公式を用いて，平面領域上での電気特性を与える陽な再構成公式を導出する．提案手法の有効性とノイズに対する影響を数値シミュレーションで検証した結果，従来手法と比較して安定した境界値の推定および内部分布の再構成が可能であることが確認された．