量子化結合神経回路網

摘要

出力として±1をとり、しかも結合強度も離散化され±1と0のみの値をとる層構造神経回路において、訓練用入出力関係が与えられた時に、結合強度を決定する方法として我々が提案した多数決法を基礎として構成される回路の性質について議論する。 これによりバイナリ表現と多数決論理の間の基本的な関係が、例として取り上げる任意入力数のN-parity問題を通して示される。 またその他の例としてランダムプーリアン関数の構成、スノてイラル問題への適用について簡単に議論する。 訓練用入出力関係が少数でも結合強度を構成可能であり、訓練用の入力以外ではアナログ値の入力も可能なため、学習により構成された結合強度と類似な汎化能力も持つと期待される。これに加え長い学習時間を必要とせずに結合強度を決定できる点が利点としてあげられる。