水溶液のマイクロ波迅速濃縮における円筒型オーブンの検討

摘要

マイクロ波照射による加熱は導波管を延長することによってエネルギー供給装置を被照射体から隔離できるという利点を持つ。使用済み核燃料の再処理溶液を原料とした固形（粉末）のMOX燃料製造では、再処理溶液の水分留去·脱硝工程においてマイクロ波加熱の利用が進められており、その効果が認められている。今後のMOX利用においては時間当たりの処理量向上、投入エネルギーの高効率利用が課題であり、そのためには被照射体の電磁界に対する振る舞いを把握し、これを基に照射装置の設計を行う必要がある。本研究では再処理溶液のモデルとして硝酸銅水溶液の誘電特性評価ならびに円筒型オーブンを用いた水分留去に関する検討を行った。