コンパイラにおける複数のコード最適化方法の統合に関する一考察

摘要

入力プログラムに対していくつかの最適化方法を組み合わせて適用するためのコンパイラ構成を提案した。 各最適化方法を適用するときには命令スケジュールの変更によってコードを劣化させる可能性を含む。 本稿では、VLIW型プロセッサの実行効率を決定する大きな要因がVLIW型プロセッサの持つ命令実行の並列性の利用、メモリアドレッシングの効率化、またロード·ストア数の抑制であることに注目して、最適化を適用するときに、これらの要因を劣化させないようなコンパイラの構成を提案した。 複数の最適化方法をコンパイラに適用してコード生成を行った結果、単一の最適化方法を適用するときよりも命令サイクル数を削減でき、本手法の有効性が確認できた。