走行車線認識システムの一検討

摘要

本論文では,複数車線道路走行中における走行車線認識システムの提案と構築および基礎実験を行い,その有効性を示している.本システムでは,GPSやM-CubITSによる車両位置特定とデータベースとの比較から,その位置の車線数は既知であるという仮定に基づき,CONSACによる白線認識を行い,走行車線領域と隣接領域の色相および彩度を比較し,隣接領域が道路領域かそれ以外の領域か判別することにより走行車線の認識を行っている.さらに履歴を利用することで認識精度の向上を図っている.基礎実験では三車線道路走行時の前方画像を使用したオフライン実験を行い,フレーム毎による認識率86.8,過履歴を使用した認識率93.3となり,提案システムの有効性を示している.