予備電源用リチウムイオン組電池の単セル容量算出法

摘要

通信用バックアップ電源をはじめとする予備電源にリチウムイオン二次電池を適用する際の電池容量の計算法を提案し，その有効性について述べている．リチウムイオン二次電池の放電特性に関しては，長時間から1時間以下の短い保持時間に対応した広い放電電流範囲おいて放電終止電圧が一定であり，特に，これらの種々の電流による放電で得られる電気量もほぼ一定である．このような特性を有することから，負荷電流がステップ状に変化する場合でも，各ステップにおける負荷電流値と放電継続時間の積から求まる電気量を順次積算することで，設置すべき蓄電池容量の算出が可能である．提案した計算法によって，種々のステップ状負荷パターンについて放電持続時間を求めた結果，実測値と計算値は誤差1％程度で一致した．