単安定強誘電性液晶のスメクティツク層のせん断変形

摘要

単安定強誘電性液晶セルを構成する二つのガラス基板にせん断力を加え，液晶配向組織の変形を偏光顕微鏡を用いて観察した．セルの厚み方向から傾斜したスメクティツク層構造において，その層傾斜を増加させる方向のせん断処理に対しては，面内での層の屈曲が解消する現象が認められた．その一方，層傾斜を減少させるせん断に対しては，面内でスメクティツタ層の屈曲が誘起された．それらの層変形現象は，個々のスメクティツク層の体積維持の観点から考察できた．