可変周波数特性ディジタルフィルタの設計と補聴器への応用

摘要

本研究では,容易に周波数特性を変化させることができるディジタルフィルタを設計し,補聴器へ応用する。ディジタルフィルタを設計する手法は,まずBernstein係数を2種類としたBernstein多項式とDe Casteljauアルゴリズムを用い,任意の2つの周波数で,利得と平坦度をもつディジタルフィルタを設計する。 その後,このディジタルフィルタとNeville算法により,任意数の周波数点を与える場合に拡張する。 こうして設封されたディジタルフィルタは,与えた任意の周波数で平坦度を持ち,対応する各1つの乗算器係数を変化させることにより,容易に周波数特性を変化させることができる。また,ディジタルフィルタの構成として,VLSI向きのアレイ構成,汎用プロセッサ向きの直接型構成を示す。 そして直接型構成を用い,測定周波数を5つとした補聴器用ディジタルフィルタを設計する。