地域情報共有プラットフォームとスマートフォンによる安否確認

摘要

我々は，地域内のローカルな情報共有プラットフォーム「NerveNet」の研究開発を行っている．NerveNetは，基地局装置同士が地域内で網の目状に接続し，各基地局は無線LANアクセスポイントとして端末に対してWi-Fiによるインターネット接続サービスを提供する一方，インターネットを介さずにNerveNetの中だけでP2P通信やグループ間情報共有を行う仕組みを提供する．グループ間情報共有は，基地局内の分散データベースをキャッシュとして利用して，端末アプリケーションのデータ同期を行うことで実現している．そのため，通信相手が必ずしも同時にネットワークに接続していなくとも，基地局内に接続した時点で最新のデータを受信でき，送信すべきデータがあれば送信される．本稿では，NerveNetプラットフォームとグループ間情報共有機能を活用した安否確認アプリケーション，P2P通信を利用した電話アプリケーションを紹介する．