ITS（高度道路交通システム）

摘要

日本でも1980年代後半より官庁·民間企業が連携し国家プロジェクトとして各種システムの開発·実用化が推進されてきた．2004年には各システムが普及局面に入ったことを受けスマートウェイ推進会議で，提言「ITS，セカンドステージヘ」をとりまとめた．この中で日本のITSは，国民の生活·文化へ深く浸透するセカンドステージを迎え，ITSが社会を変えていくとされている（図1）．2006年1月，内閣府IT戦略本部は「IT新改革戦略」の中で「世界一安全な道路交通社会」へ改革することを宣言した．さらに，2006年7月26日発表の「重点計画－2006年概要」で，①安全運転支援システムの実用化，②交通事故被害者の迅速な救助，③ ITSの活用による交通の円滑化を打ち出し，2006年度での技術確立，2007年度に総合的な検証を実施するために関係4省庁（国土交通省 U済産業省，総務省 鞄兀─扦瓮七Mが謳われている．本稿では，国内·海外のITSに関する主要なプロジェクト，動向について紹介する．