材料

摘要

2006年の日本国内の自動車販売台数は574万台（前年比98.1％）と前年実績を下回り，停滞気味のわが国の経済状況を反映する形となった．その内訳は，軽自動車が過去最高の203万台（前年比105.2％）を記録したものの，販売台数の6割強を占める登録車は372万台（前年比94.6％）に留まり，29年ぶりの低い水準となった．国内においてはコンパクトクラスへのシフトが強まり，世界的には原油·原材料価格の高騰，グローバル化などが急速に進んでおり，自動車はこれまで以上に高いレベルで燃費や安全性の向上，環境対応を実現しつつ，原価低減を達成させることが要求されている．このような状況下において，材料に対しては軽量化，環境負荷物質の廃止＆削減及び原価低減を実現する技術開発がますます期待されている．以下に2006年の自動車用材料の動向について概説する．